企業型DCとは|商品選びでつまずいた私の話

当ページのリンクには広告が含まれています。
企業型DCとは|商品選びでつまずいた私の話

正社員になったとき、給与や賞与と一緒に、初めて「企業型DC(確定拠出年金)」という制度がついてきました。

以前の記事で「正社員になって退職金(企業型DC)がついた」と書きましたが、正直に言うと——最初は、この制度のことがよく分かっていませんでした。そして、商品選びで、ひとつ失敗もしています。

今日は、その失敗も含めて、企業型DCとの付き合い方をお話しします。

⚠️ この記事は私の体験談です。投資には元本割れのリスクがあります。特定の金融商品や投資手法をすすめるものではなく、その成果を保証するものでもありません。最終的な判断は、ご自身の責任でお願いします。

企業型DCを一言でいうと

企業型DC(企業型確定拠出年金)は、ざっくり言うと会社がお金(掛金)を出してくれて、それを”自分で選んだ商品”で運用する退職金制度です。

ポイントは3つ。

  • 掛金は会社が出してくれる(自分の給料から引かれるわけではない)
  • 運用する商品は自分で選ぶ。受け取る額は、運用の結果次第で変わる
  • 老後のための制度なので、原則60歳まで引き出せない。その代わり、運用中の利益には税金がかからない
参考情報厚生労働省 確定拠出年金制度https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/index.html

何が分からなかったか

企業型DCの説明を読みながら考え込む女性

会社の説明を聞いて、「投資商品を選べるらしい」ということは分かりました。でも——

  • この制度のメリット・デメリットは?
  • 昔ながらの退職金と、何が違うの?
  • 受け取りはいつ、どうやって?

……という全体像が、さっぱりつかめませんでした

なたりー
なたりー

説明は聞いたけど、結局私は何をすればいいの…?

同じ状態のまま、なんとなく商品を選んで、そのままにしている方も多いのではないかと思います。当時の私も、半分そんな感じでした。「大事なお金の話のはずなのに、なぜか自分ごとにならない」——企業型DCは、そういう不思議な立ち位置の制度だと思います。

従来の退職金との違い

あとから勉強して腹落ちしたのは、この違いでした。

項目昔ながらの退職金企業型DC
運用するのは会社自分
最終的に受け取る額会社の制度でほぼ決まっている運用の結果で変わる
転職したら会社ごとに精算移す手続きが必要(移換)

つまり、企業型DCは「将来のお金を、自分ごととして育てる」制度。良くも悪くも、自分の選択が結果に反映されます。だからこそ、「よく分からないまま」は少しもったいない制度でもあります。

受け取りは原則60歳以降で、一時金でまとめて受け取る方法と、年金のように分けて受け取る方法があります(受け取り方には税制上の優遇もありますが、条件は人によって違うので、時期が近づいたら確認すれば大丈夫です)。

また、転職するときは、DCの資産をどう移すか(移換)という話が出てきます。移す先は、転職先に企業型DCがあればそこへ、なければiDeCo(個人型の確定拠出年金)へ——など、状況によって変わりますし、細かい流れも転職先の制度や金融機関によって違います。

転職が決まったら、「自分のDCをどう移すか」を確認して、必要な対応を取る——これが大事です。何もせず放置すると、資産が現金のまま留め置かれて手数料だけ引かれ続ける、という残念な状態になることがあります。「DCの確認」だけは忘れずに——覚えておいて損がないポイントです。

私の失敗は商品の分散

ここからが、私の失敗談です。

商品を選ぶとき、投資の基本として「分散が大事」と聞いていた私は、「ひとつの商品に偏らせたら危ない」と思い込み、複数の商品に振り分けていました。その中には、手数料(信託報酬)が割高な商品も混ざっていました。

でも、あるとき気づきます。たとえばS&P500に連動するインデックス商品は、その1本の中で、すでに500社に分散されている。全世界株式なら、世界中の何千社にです。

つまり、「商品の数を増やす分散」と「中身の分散」は別物。中身が十分に分散されている商品なら、本数を増やす必要はなかった——ここが腹落ちした瞬間、私の商品選びはシンプルになりました。

この勘違いに気づけたのは、お金の勉強を続けていたからでした。商品名の響きや本数ではなく、「その商品の中身は何か」「手数料はいくらか」を見る。当たり前のようで、教わらないと意外と気づけない視点だと思います。

なたりー
なたりー

“何本持つか”じゃなくて、”中身がどれだけ散っているか”だった

今の私は、S&P500連動のインデックス商品1本にしています。ただし、これは私が納得して選んだ形であって、正解でもおすすめでもありません。

手数料に気をつける

もうひとつ、企業型DCならではの注意点があります。

新NISAなら証券会社を自分で選べますが、企業型DCは会社が契約した金融機関のラインナップの中から選ぶことになります。そして、このラインナップは本数が少なめで、手数料が割高な商品が混ざっていることも多いと言われています。

見るべきポイントは、信託報酬(持っている間ずっとかかる手数料)です。同じような指数に連動する商品でも、手数料には差があります。長く持つ制度だからこそ、この差はじわじわ効いてきます。

私の場合は、たまたまラインナップに低コストの商品があったので、それを選べました。もし割高な商品しかない場合も、その中で相対的にコストの低いものを選ぶ、という考え方ができます。

ちなみに、自分のラインナップに何があるかは、DCの専用サイト(ログインページ)で確認できます。「入社時にもらった書類もIDも行方不明……」という方は、人事や総務に聞けば案内してもらえるはずです。確認自体は、5分もかかりません。

株式100%にした理由

「株式100%はリスクが高いのでは?」と思う方もいるかもしれません。

私も、最初から平気だったわけではありません。評価額が下がる月があると、やっぱり少し気になります。それでも続けられているのは、これが「今使うお金」ではなく「60歳以降に受け取るお金」だと、はっきり区別できているからです。使う時期が遠いお金ほど、日々の上下に振り回される必要はない——そう整理できてから、気持ちがラクになりました。

もうひとつは、物価(インフレ)のこと。元本確保型で「守っているつもり」でも、物価が上がり続ければ、受け取る頃にはお金の実質的な価値が目減りしているかもしれません。60歳まで長い時間があるからこそ、私は「増える可能性」のほうを取りました。

私が納得して選べたのは、60歳まで、まだ20年近くあるからです。途中で大きく下がる時期があっても、時間をかけて回復を待てる。この「時間」が、私にとっては一番の安心材料でした。

ただ、リスクをどこまで受け入れられるかは、本当に人それぞれです。企業型DCには、定期預金のような元本確保型の商品もあります。値動きが不安なら、そういう選択肢もある——大事なのは、自分が納得して選ぶことだと思います。

今の付き合い方

スマホで企業型DCの残高を確認する女性

今は、月に1回くらい、残高と商品の状況を確認しています。売り買いの調整(リバランス)は、今はしていません。

資産運用関連記事積立投資の続け方|「何もしない」が一番むずかしい

掛金は毎月自動で積み立てられていくので、やることは実質「たまに見るだけ」。新NISAと同じで、長い目でコツコツが基本です。積立の考え方は、こちらの記事にもくわしく書いています。

資産運用関連記事新NISAの始め方|投資初心者がつまずかない3ステップ

そして、企業型DCがついたこと自体は、働き方(環境)を変えた結果でした。その話はこちらです。

働き方関連記事年収を上げる選択肢|がんばる前に環境を変える

まとめ

企業型DCで、私が大事だと思うところです。

  • 会社が掛金を出し、自分で運用する退職金制度(原則60歳まで引き出せない)
  • 「商品の数を増やす分散」と「中身の分散」は別物(私はここでつまずいた)
  • 商品選びで見るのは信託報酬。ラインナップ内で低コストのものを
  • リスクの取り方は人それぞれ。自分が納得して選ぶことがいちばん大事

※投資には元本割れのリスクがあります。最終的な判断は、ご自身の責任でお願いします。

せっかく会社がお金を出してくれる制度です。まずは一度ログインして、自分が持っている商品の名前と手数料を見てみる——それだけでも、将来のお金との距離が、少し縮まると思います🐱

同じカテゴリの記事